2004年(平成16年)9月26日 食料新聞 「この人に聞く」 記事本文

FDユニフォーム 安全性と快適性を 情報サービスでトータルサポート

株式会社サンエス 繊維事業本部 FD営業部 部長 河村 和哉氏

 広島県・備後地区。ユニフォームの産地として著名な同地に所在する株式会社サンエスは、食品工業向けユニフォームの製造・販売で着実な躍進を続けている。同社の掲げる「ワンクラス上の快適性と安全性をご提供します」というコンセプトの真意は。また、「HACCPサポート」を標榜する同社のユニフォームの機能、そして導入メリットとは何か。同社繊維事業本部FD営業部の河村和哉部長にご登場願い、率直な考えを聞いた

                    ◇                    ◇

 ―まず、HACCPとユニフォームの関係についてお聞かせください。

 河村 厚生労働省の総合衛生管理製造過程にはユニフォームについて言及している箇所はありません。ユニフォームはHACCP本体ではなくその前提である一般的衛生管理(PP)・5Sに含まれるものです。HACCPをいくら構築しようとしても、基本となる衛生管理が確実に行われていないとHACCP本体がうまく機能しないことにも繋がります。

 ―では、基本的な衛生管理を実行するため、ユニフォームにできることは何ですか。

 河村 人間は食品工場にとっては感染源の代表選手です。人からの毛髪等はもちろん着用衣類からの異物混入防止、そして作業場を清潔度で区分けするゾーニングの明確化のお手伝いです。さらに、それら機能を円滑に遂行するための情報サポートサービスをご用意しています。

 ―御社は「ワンクラス上の快適性と安全性をお届けします」とのコンセプトを掲げていますが。

 河村 安全性を確保するために必要不可欠なのは実は快適性です。例えば毛髪混入防止という安全性を確保しようとすれば、従事者の方には一般衣料と異なった着用法で作業していただく必要があります。機械ではなく人ですから着用においてある程度の快適性が確保されていなければルール違反がでてきます。これではエアシャワーやローラー掛け等、せっかくの異物混入対策も風化する恐れがあります。ですから作業環境に応じたユニフォーム、作業従事者の方々の快適性に気を配ったユニフォームをご提案させていただいております。

 ―御社製品を採用するメリットは何ですか。

 河村 弊社のユニフォームは、国際HACCP連盟の国際公認リードインストラクターで、日本のHACCPの第一人者の一人である株式会社フーズデザインの加藤光夫先生に商品の企画・設計の段階から監修をお願いしています。食品製造現場を知り尽くされ、すぐに活用できる実戦的で具体的なアドバイスで定評のある方なのですが、数多くの食品メーカーへのコンサルティング活動で実績をおもちです。弊社のフーズデザイン(FD)ユニフォームをご愛用いただく特典として、食品製造現場での課題や改善点について、情報サービスを無料で実施させていただいております。

 ―情報サービスというのはユニフォームに関してのみですか。

 河村 いえ、食品製造現場におけるあらゆる事物が対象です。従業員教育・整理整頓・掃除の仕方、作業場のレイアウト、ゾーニング、増改築、細菌を減らすには等々。それら課題や改善点をEメールでお受けし、加藤先生にお繋ぎします。その際、理論に裏づけされながら現場に直結した解決法やアドバイスを返させていただいておりますので、大変ご好評いただいています。先述した通りHACCPにユニフォームに関する記述はありません。にも関わらず弊社が「HACCPサポート」と、胸を張って掲げさせていただいているのは、ユニフォーム本来の機能に加え、全般にわたる情報サービスを付加させていただいているからなのです。

 ―つまり、コンサルティング的にフォローしていくということですね。

 河村 はい。もちろん、ご要望に応じてというスタンスですが。ひとつ申し述べておくと、例えば毛髪混入について弊社の帽子を被ればすぐ毛髪混入がゼロになるとは残念ながら断言できません。ただ、不断の努力によって混入を減少させ、ゼロ記録を更新していくことは可能です。そして更にその上を目指すということになれば、人の動線とか物の配置など、ユニフォームだけでは対応しきれない面が出てきますので、情報サービスでフォローさせていただきます。現場の写真を添付してメールしていただければより的確な情報サポートをお届けできます。

 ―御社のユニフォームの商品構成については。

 河村 弊社商品は脱落の恐れのあるボタンは使わず、ホコリや毛髪を溜める恐れがある襟はありません。縫製には巻き縫いを採用しているので洗濯耐久性も優れています。全てのラインナップにこれら異物混入防止機能を持たせた上で、お客様のご要望に対応していきます。汚れが激しい作業場には汚れ落ちの良いものを。暑い作業場なら清涼タイプ。何よりもまず予算となればベーシックなものを。異物混入防止機能、ゾーニングの明確化機能を全てのユニフォームに完備し、現場に応じた提案、そしてトータルな情報サービスをご提供する、これが弊社の商品構成です。

 ―最近は衛生管理への取組みが企業の競争力となるケースも散見されますが。

 河村 バイヤーさんが工場視察に訪れた際、衛生管理への取組みをアピールする手段の一つとしてユニフォームは非常に効果的なんですね、一目瞭然ですから。オリジナルの対応としては、各社のコーポレートカラーやイメージに沿ったユニフォームデザインのご提案。また、レンタル事業部を興し、業者洗濯によって洗濯品質を均一化する取組みも行っています。衛生管理は食品メーカーにとって強力な営業力になるという位置付けで、ご提案させていただいております。

 ―価格面はどうですか。

 河村 既に導入されているユニフォームと同価格ならよりグレードの高いものを、同等品であるならよりお安くご提供することを企画ポリシーの一つとして掲げています。

 ―最後に衛生管理の今後、また御社の方針についてお願いします。

 河村 HACCPは、食中毒事件を機に関心が高まりましたが、ここへきて企業力に繋がることを食品業界でも気付き始めたようです。私の知る限り、加藤先生にご指導を受けられた企業で儲かっていないところはありませんね(笑)。生産効率はアップし、品質も向上するのですから。誤解もあると思いますがHACCPは管理手法ですので、企業の意識の持ち方次第で今からでも始められるわけです。我々としては、そういった取組みを目指される企業様を、引き続いてユニフォームを主体にトータル的にサポートしていきたい。また、安全で衛生的な食品製造のお役に立てるグッズの開発にも意欲的に取り組んでいく意向です。

 ―有難うございました。

(文中敬称略)