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| 2003年(平成15年)7月21日 水産新聞 加工・流通版 記事本文 |
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HACCPは時代の要請 フーズデザイン・加藤社長に聞く 加工場、できることから HACCP構築を支援する(株)フーズデザイン(東京都三鷹市)の加藤光夫社長に最近の動向などを聞いた。 ―HACCPを取っていた雪印工場での食中毒事件以来、HACCPの承認作業は遅れていませんか。 加藤社長 国は推進したい意向だが、現場(保健所)が慎重になっているようだ。申請してから、1、2年かかる例も珍しくない。簡単に承認を与えて事故でも起きたら大変・・・ということなのかもしれない。 ―承認をもらわなくても、独自に準HACCPということでやっている工場もありますね。 加藤社長 そういう例は多い。量販店など取引先がOKならそれでいいわけだ。工場同士がグループを作り、一定の基準を設けて相互にチェックしている例もある。 ―HACCPというと機器の導入など設備に金が掛かるという人がいまだに多い。 加藤社長 HACCPは、ハードとソフトがあるわけで、最初はいまある設備の中でソフトを重視してやればいい。 ―具体的には。 加藤社長 ソフトはアイデアだ。例えば、原料の搬入口と、製品の出口が同じであっても問題ない。ハード重視でいけば出口を新設・・・となるが、ソフト重視でいけば、「時間差」でOKということになる。 ―ということは。 加藤社長 汚染されているかもしれない原料と、出来上がった製品を同時に入出庫すれば問題だが、出入り口を時間を区切って利用すれば、問題は起きづらい。当然、出入り口の清掃・洗浄は欠かせないが。 ―するとハードは必要ない。 加藤社長 工場が老朽化して改修するときに、ハード面の充実を考えればいい。最初はいまある設備の中で何ができるか工夫することだ。 ―HACCPは温度管理で、一般衛生管理は、整理・整頓・清掃といわれるが。 加藤社長 その通り。まずは工場の中を清潔にして、その上で温度管理によって菌の増殖を抑制する。例えば、まな板。まな板はキズがつき、菌が増殖する温床となる。使い終わったら、まず、きれいに洗浄する。次に冷蔵庫に保管する。洗浄して常温で放置すると危険だが、菌は増えない温度帯で管理すれば安全だ。 ―まずは清潔、そして温度管理。 加藤社長 消費者からのクレームは、髪の毛など異物混入が大半を占める。加工従事者の身の回りを含め、整理・整頓・清潔がすべての基本だ。 ―なるほど。 加藤社長 そして温度管理も大事で、衛生管理の面なかりか、おいしい製品造りに役立つ。ウニのむき身は、5度以下の冷水で洗浄すれば、ミョウバンの量を減らすことができ、おいしくなる。HACCPは確実に製品の質を向上させる。 ―水産加工場は湿度が高く、カビ対策にも苦労している。 加藤社長 1日3時間以上、湿度を43%以下に保てば、カビは増殖しない。除湿器などで温度を下げてやればいい。バクテリアの増殖も抑制される。 ―月に3、4回のペースで全国を回って講演しているそうですが、特に強調していることは。 加藤社長 加工場がすぐに何でもやろうとしても無理だ。それで1年間のカレンダーを作り、1カ月目には何をして、2カ月目には何をするか、というふうにステップバイステップで実行することをすすめている。HACCPは時代の要請、できる範囲で知恵を絞ることだ。 |